畳からフローリングへ|和室の洋室化の費用と工期#畳フローリング変更#リフォーム#和室
目次
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畳とフローリングは厚みが40ミリ違う
- 床下地が一段低くつくられている
- 高さを揃える二つの方法
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費用の目安と内訳
- 6畳の和室で15万円から30万円程度
- 床材のグレードで何が変わるか
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工事の流れと工期
- 2日から4日で完了する
- 家具の移動と工事中の生活
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マンションでは遮音等級の確認が必須
- 管理規約の遮音規定
- 遮音フローリングと二重床
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畳を残す・戻すという選択肢
- 置き畳とフロアタイル
- 和室のままで使いやすくする
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床だけ替えると残る「和室らしさ」
- 真壁と長押をどう扱うか
- 敷居・鴨居と建具の納まり
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よくいただくご相談
- 床が冷たい・きしむのはなぜか
- 賃貸や原状回復との関係
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まとめ
畳とフローリングは厚みが40ミリ違う
工事の内容を理解するうえで、最初に押さえていただきたい寸法の話です。
床下地が一段低くつくられている
一般的な畳の厚みは約55ミリです。一方、フローリングは12ミリから15ミリ。
和室の床は、この55ミリを見込んで、はじめから一段低くつくられています。畳を上げると、下から荒床(あらゆか)と呼ばれる下地の板が出てきて、そこが隣室の床より4センチほど低い。これが和室の標準的な造りです。
つまり、畳をめくってそのままフローリングを張ると、隣の部屋との境目に4センチの段差が残ります。つまずきの原因になりますし、見た目も落ち着きません。
「畳をフローリングに変える」工事の大半は、この高さを埋める作業です。 床材そのものの費用より、下地をどうつくるかが金額を左右します。
高さを揃える二つの方法
ひとつは、根太(ねだ)を組んで下地をつくる方法です。既存の床の上に木材を一定の間隔で並べ、その上に合板を張り、さらにフローリングを張ります。根太のあいだに断熱材を入れられるのが利点で、床の冷たさが軽減されます。
もうひとつは、合板を重ねて高さを稼ぐ方法。12ミリの合板を複数枚重ねて調整します。手数は少なく済みますが、断熱材は入れられません。
どちらを選ぶかは、既存の荒床の状態で決まります。歩いたときにたわむ、きしむといった症状があれば、根太から組み直す必要があります。畳をめくらないと分からない部分なので、現地調査では一部をめくらせていただくこともあります。
費用の目安と内訳
金額の幅が大きい工事です。何にいくらかかるのかを分けて見ていきます。
6畳の和室で15万円から30万円程度
一般的な6畳間を洋室化する場合の目安です。
畳の撤去と処分が1万円から2万円程度。畳は産業廃棄物として処分します。
下地の造作が5万円から12万円程度。根太を組むか合板を重ねるかで変わります。断熱材を入れる場合は2万円から4万円程度が加わります。
フローリング材と施工が7万円から15万円程度。材料のグレードで大きく動きます。
これらを合わせて、6畳で15万円から30万円程度。8畳なら20万円から38万円程度が目安です。
なお、押入れ、壁、天井、建具までまとめて洋室化すると、総額は45万円から90万円程度になります。押入れの改修については別の記事で詳しくご紹介しています。
床材のグレードで何が変わるか
フローリングは大きく二種類です。
複合フローリングは、合板の上に化粧材を張ったもの。反りや隙間が出にくく、価格も抑えられます。1平方メートルあたり3,000円から8,000円程度。表面の化粧材が厚いもの(挽き板・突き板)ほど質感がよく、価格も上がります。
無垢フローリングは、一枚の木から削り出したもの。足触りがよく、経年で風合いが増します。1平方メートルあたり6,000円から18,000円程度。ただし湿度で伸縮するため、施工には隙間の取り方に技術が要ります。
選ぶときに見ていただきたいのは、表面の硬さです。柔らかい樹種は足触りがよい反面、椅子の脚やものを落としたときにへこみます。ダイニングや子ども部屋では、硬めの樹種か、傷に強い表面加工のある複合フローリングをおすすめしています。
色については、濃い色ほど埃と髪の毛が目立ちます。 サンプルは必ず実際の部屋の明るさで見てください。ショールームの照明の下とは印象が変わります。
工事の流れと工期
比較的短い工期で終わる工事です。
2日から4日で完了する
まず養生です。搬入経路と隣室の床を保護します。
次に畳の撤去と搬出。6畳で1時間程度です。荒床の状態をここで確認し、傷みがあればご相談のうえ補修範囲を決めます。この時点で追加が発生する可能性があることは、事前にお伝えしています。
下地の造作が半日から1日。根太を組み、合板を張り、高さを確認します。隣室との段差がゼロになっているか、水平が出ているかをここで確かめます。
フローリングの施工が半日から1日。最後に敷居との取り合いや、壁際の見切り材を納めて完了です。
畳の処分を含めて2日から4日。床だけの工事であれば、生活への影響は限定的です。現場の作業時間は9時から18時です。
家具の移動と工事中の生活
部屋は完全に空にしていただく必要があります。 床全面の工事のため、家具を半分ずつ寄せながらの施工はできません。
押入れの中身も出していただきます。押入れの床は畳より高い位置にあり、部屋の床を上げると敷居との関係が変わるためです。
工事中、その部屋は使えません。ただし他の部屋の生活は普段どおりです。接着剤のにおいは施工当日から翌日にかけて残ることがあるため、換気をお願いしています。においに敏感な方がいらっしゃる場合は、低VOCの接着剤を使う選択肢もありますので、事前にお申し付けください。
マンションでは遮音等級の確認が必須
マンションで畳をフローリングに変える場合、戸建てにはない制約があります。
管理規約の遮音規定
多くのマンションで、床材の遮音性能が管理規約や使用細則に定められています。
「LL-45以上」「ΔLL(I)-4以上」といった表記で示されます。数字が小さいほど(または等級の記号が大きいほど)遮音性能が高いという意味です。
なぜこの規定があるかというと、畳は極めて遮音性の高い床材だからです。厚さ55ミリの藁床やボード床が、そのまま吸音層として働いています。ここを12ミリのフローリングに替えると、階下への音の伝わり方は大きく変わります。
規定を満たさない床材を張ると、原状回復を求められる可能性があります。実際にトラブルになった例もあります。
工事の前に、必ず管理規約と使用細則をご確認ください。判断に迷う場合は、管理会社にお問い合わせいただくのが確実です。HYRでは、規約に適合する製品をこちらでお選びしてご提案しています。
遮音フローリングと二重床
規定を満たす方法は二つあります。
ひとつは遮音フローリング。床材の裏側にクッション材が貼り付けてある製品です。直床(コンクリートに直接仕上げる造り)のマンションで一般的に使われます。歩いたときにわずかに沈む感触があり、これが苦手という方もいらっしゃいます。価格は通常品より2割から4割ほど高くなります。
もうひとつが二重床(置き床)。防振ゴム付きの支持脚で床を浮かせる工法です。遮音性能が高く、床下に配管を通せる利点もあります。ただし費用は上がり、6畳で追加10万円から20万円程度を見込みます。
直床か二重床かは、既存の造りで決まります。畳の下がすぐコンクリートなら直床です。
畳を残す・戻すという選択肢
洋室化が唯一の答えではありません。比較してご検討いただくための情報です。
置き畳とフロアタイル
工事をせずに雰囲気を変える方法があります。
置き畳は、厚さ15ミリから30ミリ程度の薄い畳を、フローリングの上に敷くものです。逆に、和室をフローリング化したあとで一部に置き畳を戻す、という使い方もできます。将来また和室に戻したくなったときに対応しやすい方法です。
フロアタイルやクッションフロアを畳の上に敷く方法もありますが、これはおすすめしていません。畳は柔らかいため、上に硬い材料を敷くと沈んで浮きが出ます。湿気がこもってカビの原因にもなります。
どうしても暫定的に見た目を変えたいという場合は、置き畳のように通気を妨げない方法をお選びください。
和室のままで使いやすくする
和室が使われなくなっている理由が「畳だから」ではないケースもあります。
押入れが使いにくい、照明が暗い、部屋が狭く感じる。このいずれかであれば、床をさわらずに解決できます。
畳そのものの手入れという方法もあります。表替えは畳表だけを新しくするもので、1帖あたり5,000円から15,000円程度。新調は畳床から交換するもので、1帖あたり12,000円から30,000円程度です。
近年は和紙製や樹脂製の畳表もあります。日焼けによる変色が少なく、ダニやカビが発生しにくい。カラーバリエーションも豊富で、縁なしの正方形に組めば、洋室の家具とも違和感なく合います。
洋室化の前に、一度これらの選択肢と比べていただくことをおすすめしています。
床だけ替えると残る「和室らしさ」
床を洋室にしても、部屋全体の印象が変わらないことがあります。原因は床以外の部分です。
真壁と長押をどう扱うか
和室の壁は真壁(しんかべ)といい、柱が室内に見えている造りです。洋室は柱を壁で覆う大壁(おおかべ)が一般的で、この違いが「和室らしさ」の正体になっています。
加えて、壁の上部を水平に走る長押(なげし)、天井際の回り縁、窓上の欄間(らんま)。これらが残っていると、床がフローリングでも和室に見えます。
対処は二通りです。
覆って洋室に揃える場合は、柱の面まで石膏ボードを張り足し、平らな壁にしてからクロスを張ります。長押は撤去します。6畳で15万円から30万円程度が目安です。
残して活かす場合は、柱と長押を塗装または着色し、壁のクロスを白系にします。木部が意匠として際立ち、和モダンの方向にまとまります。費用は8万円から15万円程度と抑えられます。
どちらが正解ということはありません。 ただ「洋室にしたつもりが中途半端になった」というご相談の多くは、この判断を保留にしたまま床だけ替えたケースです。
敷居・鴨居と建具の納まり
もうひとつ見落とされやすいのが、出入口です。
和室の建具は襖(ふすま)で、上下に鴨居(かもい)と敷居があります。床を上げると敷居との高低差が変わり、襖の下端が床に擦る、あるいは隙間が開くといった不具合が出ます。
襖をそのまま使うなら、建具の高さを調整します。数千円から2万円程度です。
洋風の開き戸や引き戸に替えるなら、枠ごとの入れ替えになります。鴨居と敷居を撤去し、洋室用の枠を組み直す工事で、1か所あたり8万円から18万円程度。開き戸にするか引き戸にするかは、扉の開く先に家具が置けるかどうかで決めてください。
床の工事だけを先に済ませ、建具は後から、という進め方も可能です。ただし枠の入れ替えは壁の一部をさわるため、クロスの張替えとまとめたほうが無駄がありません。
よくいただくご相談
和室の床工事について、現場でよくお受けするご質問です。
床が冷たい・きしむのはなぜか
洋室化したあとに「前より床が冷たい」と感じる方がいらっしゃいます。
原因は明確で、畳が断熱材の役割を果たしていたからです。55ミリの厚みには空気の層が含まれ、これが断熱として働いていました。
対策は、下地を組むときに断熱材を充填することです。追加費用は6畳で2万円から4万円程度。工事のあとから入れるには床を剥がすことになるため、計画の段階で決めておく必要があります。
きしみについては、下地の造作の精度の問題です。根太の間隔が広すぎる、固定が甘い、合板の継ぎ目が根太の上に来ていない。いずれも施工時に防げます。引き渡し前に部屋の全面を歩いて確認し、音が出る箇所があればその場で調整します。
賃貸や原状回復との関係
賃貸住宅で畳をフローリングに変えることは、原則としてできません。退去時に畳に戻す義務が生じるため、二重の費用がかかります。
大家さんの許可が得られる場合は別ですが、書面での合意をおすすめします。
オーナー様側からのご依頼、つまり空室対策としての洋室化は承っています。和室があることで入居が決まりにくい、というご相談は横浜市内でもよくいただきます。
この場合の判断材料は、畳の表替えを何年ごとに行っているかです。入居者が替わるたびに表替えをしているなら、5年から6年でフローリング化の費用に追いつきます。長期で見れば、洋室化のほうが管理コストは下がる計算になります。
まとめ
畳からフローリングへの変更は、床材を替える工事ではなく、床下地をつくり直す工事です。
畳とフローリングの厚みの差は40ミリ以上。この高さをどう埋めるかで費用が決まり、仕上がりの良し悪しも決まります。断熱材を入れるかどうかも、この段階でしか判断できません。
費用の目安は、6畳の床のみで15万円から30万円程度、押入れや壁・天井を含めた洋室化で45万円から90万円程度。工期は床だけなら2日から4日です。
マンションの場合は、着工前に管理規約の遮音規定を必ずご確認ください。規定を満たさない床材を張ってしまうと、やり直しになります。
そして、洋室化が唯一の答えではありません。押入れの使い勝手や照明が原因であれば、畳を残したまま解決できます。和紙や樹脂の畳表という選択肢も、いまはかなり充実しています。
HYRでは横浜市戸塚区を拠点に、和室の改修を承っています。畳を一部めくって下地の状態を確認したうえで、洋室化と畳のままの両方でお見積りを出すこともできます。現地調査とお見積りは無料です。お電話は045-443-7321、受付は9時から19時です。