間仕切り撤去でLDK一体化|抜ける壁の見分け方#間仕切り撤去#リフォーム#LDK
目次
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抜ける壁と抜けない壁
- 三種類の壁
- 現場での見分け方
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撤去できない壁への対処
- 開口を設ける
- 壁を残したまま広く見せる
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費用と工期
- 撤去だけの費用と、実際にかかる費用
- 工期は5日から10日
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一体化したあとに出てくる三つの問題
- 冷暖房が効かなくなる
- 音とにおいが通る
- 家具の置き場が減る
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マンションで間仕切りを撤去する
- 管理規約と届出
- 二重床・二重天井かどうか
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耐震補強や補助金と組み合わせる
- 壁を開けたときにしかできないこと
- 使える可能性のある制度
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よくいただくご相談
- 和室と洋室をつなげたい
- 自分で壁を壊してもいいか
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まとめ
抜ける壁と抜けない壁
工事の可否は、壁が何を担っているかで決まります。まずここを押さえてください。
三種類の壁
住宅の壁は、役割で三つに分かれます。
ひとつ目が間仕切り壁です。部屋を仕切るだけで、建物の重さも地震の力も受けていません。柱のあいだに間柱(まばしら)を立て、石膏ボードを張ってあるだけの構造です。これは撤去できます。
ふたつ目が耐力壁。地震や風の横向きの力を受け止める壁です。木造在来工法では筋交い(すじかい)が斜めに入っているか、構造用合板が張られています。原則として撤去できません。
三つ目が構造壁・戸境壁。鉄筋コンクリート造のマンションで、建物そのものを支えている壁です。絶対に撤去できません。
見た目はどれも同じ白い壁です。だから現場を見ずに「抜けます」と答えることはできません。
現場での見分け方
実際の判断は、次の手順で行います。
まず図面を見ます。 木造なら伏図(ふせず)や壁量計算書に耐力壁の位置が記されています。マンションなら構造図で壁の厚みと種類が分かります。
次に叩いて音を確かめます。 軽く高い音が響けば間仕切り壁の可能性が高く、低く詰まった音ならコンクリートか、中に何か入っています。
最後に点検口や小さな穴から中を見ます。 筋交いの有無はこれで確定します。天井裏に上がれる住まいなら、上から梁の掛かり方を確認します。
ご自身で判断する目安としては、壁の厚みが12センチ前後なら間仕切り壁、18センチを超えていたら構造に関わる可能性が高いと考えてください。ただしこれは目安であり、最終的な判断は図面と現場の両方が必要です。
撤去できない壁への対処
「この壁は抜けません」と申し上げたあとに、そこで終わりにはしません。できることはあります。
開口を設ける
壁を全部なくすのではなく、一部に開口を開ける方法です。
木造の耐力壁でも、補強を入れたうえで位置を移すことは可能です。撤去したい壁の耐力を、別の壁で肩代わりさせる考え方です。ただし建物全体の壁量とバランスの検討が必要で、構造の計算を伴います。費用は補強を含めて40万円から100万円程度になります。
マンションの構造壁は動かせませんが、壁の一部が間仕切り壁になっている場合があります。コンクリートの壁と、それに続く石膏ボードの壁。この境目を見つければ、ボードの部分だけ抜いて開口をつくれます。
壁を残したまま広く見せる
工事をせずに印象を変える方法もあります。
垂れ壁(たれかべ)を落とす。天井から30センチほど下がっている部分だけを撤去すると、視線が通って一体感が出ます。構造に関わらないことが多く、費用は5万円から12万円程度です。
建具に替える。壁の代わりに引き戸を入れると、開ければ一体、閉めれば個室になります。可動の間仕切りとして使えるため、来客時だけ仕切りたい、といった使い方に向きます。費用は15万円から35万円程度です。
上部に室内窓を入れる。壁は残しつつ、光と気配が抜けます。構造に影響しない高さと幅で計画します。
「壁が抜けないから諦める」の前に、これらの方法をご検討ください。
費用と工期
金額は、壁そのものより壁を取ったあとの仕上げで決まります。
撤去だけの費用と、実際にかかる費用
間仕切り壁の撤去そのものは、幅2メートル程度で5万円から10万円程度です。解体と廃材処分を含みます。
ところが実際の見積は、これで終わりません。壁があった場所には、床の切れ目、天井の継ぎ目、壁の断面が残ります。
床。壁の下は床材が張られていません。畳とフローリングのように仕上げが違えば、部屋全体の張替えが必要になることもあります。6畳二間の一体化で15万円から35万円程度。
天井。クロスは継ぎ目が出るため、一体化する両室を張り替えます。6万円から15万円程度。
壁の断面。撤去した壁の端部を、両側の壁と揃うように仕上げます。数万円程度。
電気配線。壁の中にスイッチやコンセントがあれば、移設が必要です。2万円から8万円程度。照明の位置も、部屋が一体になると合わなくなります。
合計すると、2部屋の一体化で総額35万円から80万円程度が一般的な範囲です。「壁の撤去は10万円」という数字だけを見て予算を立てると、必ず足りなくなります。
工期は5日から10日
流れは、養生、解体、廃材搬出、下地の造作、電気工事、床の施工、クロス施工、器具の取り付けです。
解体は1日から2日で終わります。時間がかかるのは仕上げのほうです。とくにクロスは、下地のパテを乾かす時間が必要で、施工に2日から3日かかります。
床を張り替える場合は、家具をすべて移動していただく必要があります。一時的に別室へ寄せるか、荷物が多いご家庭ではトランクルームの利用をご案内することもあります。
現場の作業時間は9時から18時です。解体の日は音と振動が大きいため、集合住宅では近隣へのご挨拶を事前に行います。
一体化したあとに出てくる三つの問題
工事が終わってから「こんなはずでは」となりやすい点を先にお伝えします。
冷暖房が効かなくなる
これが最も多いご相談です。
6畳用のエアコンで足りていた部屋が、12畳の一体空間になれば当然足りません。畳数の目安は約2倍を見込む必要があります。
さらに、壁がなくなると空気が広く動くため、体感としても効きにくくなります。とくに冬の暖房は、天井付近に暖気がたまり、足元が冷えます。
対策は三つ。エアコンの能力を上げる、シーリングファンで空気を回す、床暖房を検討する。一体化を計画する段階で、空調をどうするかまで決めておいてください。工事のあとに配管を追加するのは、費用も手間も余計にかかります。
音とにおいが通る
キッチンとリビングを一体化すると、調理の音とにおいがそのまま届きます。
換気扇の能力を上げる、同時給排型のレンジフードにする、といった対策があります。ただし壁付けからアイランドに変える場合は、ダクトの経路そのものを考え直す必要があります。
音については、テレビの音と会話、子どもの声が混ざります。「静かに勉強できる場所がなくなった」というお話は、一体化のあとによく伺います。全部をつなげず、一部に引き戸を残す計画にすると、この問題は避けられます。
家具の置き場が減る
壁が減るということは、家具を置ける面が減るということです。
本棚、食器棚、テレビ台。壁付けで置いていたものの行き先を、図面の段階で決めておいてください。広くなったはずの部屋に家具が浮いて、かえって使いにくくなるケースがあります。
壁と床に固定する造作収納は、この問題への有効な答えになります。残った壁面をどう使うかまで含めて計画してください。
マンションで間仕切りを撤去する
マンションには、戸建てとは別の手順があります。
管理規約と届出
工事の前に、管理規約と使用細則を確認します。専有部分の工事であっても、多くのマンションでは管理組合への届出が必要です。
着工の2週間から1か月前までに申請を求められるのが一般的で、理事会の承認を待つ場合はさらに時間がかかります。施工計画書、工程表、施工業者の情報を添えて提出します。
工事可能な曜日と時間帯も定められています。土日祝日は不可、平日9時から17時のみといった制限があるマンションでは、工期の見積が変わります。
エレベーターの養生、廃材の搬出経路、駐車スペース。これらも事前の調整事項です。HYRでは申請書類の作成もお手伝いしています。
二重床・二重天井かどうか
マンションの間仕切り撤去では、床と天井の造りが工事の難易度を決めます。
二重床・二重天井なら、床下と天井裏に空間があるため、配線や配管の移設が容易です。撤去後の床の納まりも比較的シンプルに収まります。
直床(じかゆか)・直天井の場合、コンクリートに直接仕上げ材が張られています。配線を移すには壁に露出させるか、床を上げる必要が出てきます。床を上げれば天井高が下がり、ドアの高さも合わなくなります。
築年数が古いマンションほど直床が多い傾向にあります。現地調査では、床を軽く踏んだときの感触と、コンセント位置の高さから判断します。
耐震補強や補助金と組み合わせる
壁をさわる工事は、建物の性能を見直す機会でもあります。同時にやると効率のよい工事があります。
壁を開けたときにしかできないこと
解体して下地があらわになっている状態は、普段は手が届かない場所に触れられる数少ない機会です。
耐震補強。抜けない壁がある一方で、別の場所に耐力壁を追加するという考え方があります。撤去とセットで計画すれば、建物全体の壁のバランスを取り直せます。
断熱。外壁に面した壁を開けるなら、断熱材の状態を確認できます。古い住宅では、そもそも入っていない、あるいは施工時にずれて隙間ができていることが珍しくありません。
配線の更新。築30年を超える住まいでは、コンセントの数が現在の生活に足りていません。壁が開いているうちなら、増設の費用は数分の一で済みます。
給排水管。水回りに近い壁であれば、配管の劣化も見ておきます。
これらを後から単独で行うと、そのたびに壁を壊して直す費用がかかります。同時に行えば、解体と復旧の費用は1回分です。
使える可能性のある制度
間仕切りの撤去そのものを対象とする補助金は基本的にありません。ただし、組み合わせる工事によっては対象になる場合があります。
耐震改修。横浜市では木造住宅の耐震診断と改修に対する補助制度が設けられています。対象となるのは主に1981年5月以前に着工された住宅です。
バリアフリー改修・省エネ改修。国の制度や所得税の特別控除の対象となる工事があります。手すりの設置、段差の解消、断熱改修などが該当します。
介護保険の住宅改修費。要支援・要介護の認定を受けている方が対象で、支給限度額の範囲内で費用の一部が支給されます。
いずれも着工前の申請が必須で、工事が終わってからでは受けられません。制度の内容と要件は年度ごとに変わるため、必ず横浜市または各制度の窓口で最新の情報をご確認ください。HYRでも、必要な書類の作成をお手伝いしています。
よくいただくご相談
壁の撤去について、現場で実際にいただくご質問をふたつ取り上げます。
和室と洋室をつなげたい
横浜市内でも非常に多いご相談です。段差と仕上げの違いをどう処理するかが要点になります。
畳の厚みは約55ミリ、フローリングは12ミリ前後。和室の床は、この差を見込んで下地が低くつくられています。つなげるときは、和室側の床下地をかさ上げして高さを揃えます。
天井も高さが違うことが多く、和室のほうが低い場合は、梁形(はりがた)として段差を意匠に取り込むか、天井を張り替えて揃えます。
真壁(しんかべ、柱が見える壁)と大壁(おおかべ、柱が隠れる壁)の違いも出ます。和室の柱を残して見せ場にするか、覆って洋室に揃えるか。ここは好みの問題です。
費用は6畳の和室を洋室化して隣室とつなげる工事で、総額50万円から90万円程度が目安です。
自分で壁を壊してもいいか
おすすめしません。理由は三つあります。
一、構造の判断ができないこと。 筋交いを切ってしまった状態で地震が来れば、その一枚の壁が失われた影響は建物全体に及びます。
二、壁の中に配線と配管があること。 電気の配線を切れば感電の危険があり、ガス管や給水管があれば被害はさらに大きくなります。壁の中に何が通っているかは、外からは分かりません。
三、古い建材のこと。 2006年より前に建てられた住まいでは、建材にアスベストが含まれている可能性があります。含有する材料を無防備に壊すと、粉じんを吸い込むことになります。法令上も、事前の調査と適切な処理が定められています。
解体は、見た目のわりに判断の要る作業です。壁を壊す前のご相談だけでも承っています。
まとめ
間仕切りの撤去は、床面積を増やさずに暮らし方を変えられる工事です。ただし前提として、抜ける壁と抜けない壁の判別が欠かせません。
判断には図面と現場の両方が必要で、壁の厚みや叩いた音は目安にはなっても確定ではありません。抜けない壁であっても、開口を設ける、垂れ壁を落とす、引き戸に替えるといった方法で、広さの感覚は変えられます。
費用は、壁の撤去そのものが5万円から10万円程度、床・天井・クロス・電気の仕上げを含めた総額で35万円から80万円程度。工期は5日から10日程度です。
そして、一体化したあとに必ず出てくるのが空調・音・家具の置き場の三点です。工事のあとに気づくと対処が高くつくため、計画の段階で決めておいてください。
HYRでは横浜市戸塚区を拠点に、住宅の間仕切り工事を承っています。「この壁は抜けるのか」というご質問には、図面と現地を拝見したうえでお答えします。現地調査とお見積りは無料です。お電話は045-443-7321、受付は9時から19時です。